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やりたいことがあるデメリット。現実への還元率の格差問題

先日とあるブログを読んでいて思ったことを書いてみる。

saavedra.hatenablog.com

悩みどころと逃げどころの感想を書いている記事だ。悩みどころと逃げどころは、プロゲーマーと社会はブロガーという取り合わせがユニークな本で僕もそのうち中古で安くなったら読もうかなと思ってる。新品で買ったら儲けている人間をさらに儲けさせることになるから、個人的にそんなことに金は使いたくない。ま、面白いことは読む前から分かるから、そこは否定しないけど。両者の本を読んでいて内容があることは知っているし。

悩みどころと逃げどころ(小学館新書)

悩みどころと逃げどころ(小学館新書)

 

 

で、読んでいないが、本書の中で梅原大悟氏が「やりたいことがあるのは解けない呪いにかかっているようなもの」と表現している、と記事では言及されている。僕からすると当たり前のことを言っているので、驚きに値しないのだが、どうやら世間はそうではないらしい。世間ではやりたいことがあってやりたいことをするのはいいことようにもてはやされているように見受けられるが、僕は決してそうは思わない。

なぜなら「やりたいことがあってやりたいことをするのはいいことだ」というスローガンには、ただし世間に好意的に認められることに限る、という注釈がついているからだ。会社面接などがそのいい例だろう。貴方がこの会社でやりたいことは何ですか?などという質問を投げかけるらしいが、そこで「いや本当は家で寝てたいんですけど、お金のために御社で働きたいんです」と言えないのが面接の理不尽なところである。そこには面接官に受けるものに限られる、というルールがある。

梅原大悟氏がゲームをやるということは、この面接において家で家で寝てたいに相当する。ゲームを一日中やっていれば幸せかもしれないが、一銭のお金をもらえないし世間からも白い目で見られるというデメリットが生じる。

一方ちきりん氏はお客にものを売るのが好きだが、ものを売ればお金は貰えるし会社に評価してもらえるしいいことずくめである。同じ好きなことをしているにも限らず、雲泥の差である。

 

僕はこれを現実への還元率の格差問題と呼んでいる。

 

現実への還元率とは何か?

 

例えば梅原大悟とちきりんで言えば、ゲームは還元率が低くく、商売は還元率が高い。

ゲームが楽しいとやめられなくなる。僕も小中高とゲームが好きで好きで仕方がなかったので、ろくに勉強はしなかった。当たり前だが勉強の成績はずっと悪かった。そのおかげで大した高校には行けなかったし、大した大学にもいけなかった。これが勉強が好きで好きで仕方がなく、ゲームをやっていたときと同じ時間と労力を割けばきっと東大に入ることもできたかもしれないなあと後悔する人は、僕だけでなく世界にはけっこういると思う。

勉強はできると色々便利だし世間にも認められているので現実への還元率が高い。ただ最近はゲーム実況産業が発達してきたので一概にゲームをやることが儲からないわけではないので、最近はゲームの現実への還元率が高まってきたといえる。

僕はゲームやアニメや小説や本が好きで、それをやっていると幸せなんだけど、でも同じ幸せなら人付き合いが好きや金儲けが好きの方がよっぽどよかったよなあと思うのも事実だ。

そう考えていくと商売は個人的に現実への還元率がもっとも高いと思っている。金儲けが好きっていうのは、この世でもっとも幸せな人間だと思う。おそらく金儲けが好きな人間とオタク趣味の人間とで幸福度調査をしたら、結果はかなり違うだろう。

さらに考えるべきなのは、オタク趣味ならまだいいが、犯罪をすることが楽しいという人もいることだ。これは還元率が低いどころか、マイナスである。

ジョジョの奇妙な物語に出てくる吉良吉影がいい例である。

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吉良吉影は人を殺さずにはいられない『サガ』を背負った人間である。平穏に生きたいといくら本人が望んでも、『サガ』がそれをさせてくれない。この『サガ』というのはまさに梅原大悟の言う『呪い』と同じものである。好きなことをすることによって自分自身が苦しんでいく、という経験はオタク趣味を持つ僕には少なからず共感するところがある。

だからちきりんの「好きなことがあるのは幸せ」という考えには同意しかねる。それは好きなことが世間に認めれらるものだった人間の考えで、梅原大悟や吉良吉影や、オタク趣味を持つ僕には当てはまらない。

できることなら、みんなが好きなことをやって幸せになれる世界だといいのだけれど、好きなことが犯罪というのはどう取り繕ってもみんなが幸せになれそうもないから、吉良吉影みたいな人間っていうのは本当に救いようがない。

それでも吉良吉影「人を殺さずにはいられない『サガ』を背負ってはいるが『幸福に生きてみせるぞ!』」というセリフは人殺しのセリフではあるけれども、全世界の現実への還元率の低い好きなことを持つ人間を勇気づけるセリフである。

 

だから僕も言いたい。

 

「漫画やアニメや小説やゲームを消費せずにはいられない『呪い』を背負っていても『幸福に生きてみせるぞ!』」

 

何が言いたいのかっていうと、早くアニメで吉良吉影が動くところを見たいっていう話である。漫画オタクが漫画のセリフを書いてみたかったっていうだけの話である。

ジョジョの奇妙な冒険 (39) (ジャンプ・コミックス)

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