読んだ。感想。
結論から言うと、社会的弱者にいる人間というのは、こういった感じに、面白い人になって注目を集めれば、幸福になる確率が格段に上がるよね、という話だ。
上記の記事で、
私は高卒で「学歴」もありません。
何か特別な「資格」や「才能」もありません。
と書かれているが、、学歴や資格はないかもしれないけど、ブログを書く才能があることはこれだけたくさんの読者を楽しませることができている時点で明白だ。 僕もファンの一人で毎回楽しみにしている。みんなもそれはわかってるし、ご本人も薄々気づいているのではないだろうか。
ブログを書く才能というよりは、自分自身の不幸な生い立ちを、洒落化する能力、抽象化する能力、アーティスト的能力がずば抜けてるといった方が正しい。
というかあのイラストは一体なんなのだ!?ゆるふわに書かれているから、忘れがちかもしれないけど、相当やばいからね、あれ。首吊ってるイラストもあるし、本当に自殺しててもおかしくない人生歩んでるからね、あれ。いやはや、人生自体がゆるふわな僕には及びもつかない世界だ。
仮にそのアーティスト的な能力がなければ、今頃誰の目にも止まらないまま、野垂れ死んでいたかもしれない。逆に言えばその能力があれば、これから先、成功する人生もありえるのではないか、ということを僕は考えている。
なぜかというと、僕が最近読んだハイコンセプトという本で、ちょうどそういう能力がこれからの時代必要になるよ、みたいな話が書かれていたからだ。
以下、ハイコンセプトとは何かの引用。
・「ハイ・コンセプト」:芸術的・感情的な美を創造する能力、パターンやチャンスを見いだす能力、相手を満足させる話ができる能力、見たところ関連性の無いアイデアを組み合わせて新しいものを生み出す能力など。
・「ハイ・タッチ」:他人と共感する能力、人間関係の機微を感じ取れる能力、自分自身の中に喜びを見いだし、他人にもその手助けをしてやれる能力、ありふれた日常の向こうに目的と意義を追求できる能力など。
・機能だけでなく「デザイン」
・議論よりは「物語」
・個別よりも「全体の調和」
・論理ではなく「共感」
・まじめだけでなく「遊び心」
・モノよりも「生きがい」
などなど。めっちゃざっくりいうと、これからの時代、頭がいいやつより面白いやつの方が得するよ〜、という話だ。その一言を理解させ納得させるために、何百ページという紙幅が割かれている。
んで、ハルオサンは確実に面白い。格段に面白い。物資が満ち足りた現代において、求めらているのってそういう面白さだ。そういう面白いことができる人間は生き残ることができる。需要を満たしてくれた消費者は、きっとクリエーターに応えてくれるはずだ。
ただし、残念なことに面白くない人は生き残ることができないのがこの世界の残酷なところだ。大した学歴もなくて、大した職にもつくことができず、それでいて性格の悪くて面白くない人間ってのは、これから先かなり辛い生活になることが目に見えている。
だからせめて、今現在学歴もなく給料の少ない仕事に甘んじているという人々はハルオサンハを見習って面白いことをやる面白い人間になるように心がければいいのではないか。確かにその面白い人間コンテストにだって、競争はあるんだろうけど、面白さで食っていけない人も出てくるんだろうけど、それでも面白いことをやっていれば誰かが注目してくれるし、注目させしてくれれば、最低限面白くて性格のいい人を死なせないようにするくらいの豊かさが日本にはある。
本当にやばいのは、誰にも注目されないことだ。注目されず、孤独に死んでいくことは不幸な出来事だ。そして、そんな出来事が、僕たちが知らないだけで、きっとどこかで起こっている。
だからこそ注目されることが重要だ。そして注目されたいならば、面白さが必要だ。ただ不幸な生い立ちをそのままんま記すだけでは、大衆に引かれてしまう。人間は不幸な出来事を長いこと直視することはできない。それは僕たち日本人が海外で野垂れ死んでいる子供達をほおっていることからも明らかだろう。
だからハルオサンを見習って、仮に不幸な人生だったとしても、それを洒落にしてやればいい。そうすればみんながあなたを応援してくれるはずだ。
ネットというインフラが最大限生かされる機会が、おそらく面白いけど貧乏な人間を生かすことができるという点ではないだろうか。確かに、ネットによって、金持ちがさらに金を儲けて、人気者がさらに人気になるという構造があるというのは事実だ。
それでもハルオサンのように、ネットがなければ誰にも届かなった声がみんなに届くことによって、少なくない人が救われるのもまた事実だ。僕はそういうところにネットの可能性を感じているし、これからもネットによってたくさんの人が救われると確信している。
だからまず始めにやることは面白くていい人になることだ。
それこそが、何者にもなれない僕たちにできる生存戦略である。
参考図書
面白い人になろう、という本
いい人になろう、という本
不幸を洒落にしよう、という本