苫米地英人の税金洗脳でわかる、ベーシックインカム反対論

先日は典型的なベーシックインカム推進論者のブレグマンについてまとめた。

 

shinrei.hatenablog.com

 

僕自身もその魅力に惹かれた人間であるが、魅力的であるがゆえに、盲目的に間違った方向にいくということはよくあることだ。

何事も、より理解を深めるためにも反対意見に耳を傾けるべきだろう。

そこで、僕自身がメンターとしている苫米地氏が、ベーシックインカムに批判していた本があったので、その内容を引用する。

 

 

ベーシックインカム とは、 最低限 の 生活 を 送る ため に 必要 な お金 を、 国 が 国民 全員 に 無条件 で 定期的 に 支給 する という もの です。  つまり ある 基準 に 則っ て、 大人 一人 が 最低限 の 生活 を 送る ため に 必要 な お金 は 10 万 円、 子ども 一人 は 4 万 円 と 算出 し た と し ます( 実際 は もっと こまかく、 年齢 や 居住地 などを 勘案 し て 算出 する と 思い ます が)。 その 金額 分 を クーポン か 現金 か 現物 か、 どの よう な 手段 かは ともかく 政府 が 支給 する の です。

 それ に 伴い、 生活保護 等 の 社会福祉 政策 は 廃止 さ れ ます。 あるいは 税務 の 面 で いえ ば、 現行 の さまざま な 控除 も 廃止 できる よう に なる でしょ う。  

これ によって 国民 の 社会福祉 を 一元化 でき、 その 分、 トータル で 社会福祉 の 費用 が 安く なる のでは ない かとさ れ て い ます。  

さらに、 国民 として は、 とりあえず 定期的 に 国 から お金 が もらえる という こと で、 本当に 最低限 の 生活 だけは 保障 さ れる こと になり ます。 「国 から 定期的 に 生活費 が もらえる」 という ところ だけ 見る と、 なんだか いい 制度 の よう にも 見える かも しれ ませ ん が、 私 は この 制度 を 支持 し て い ませ ん。  

まず、 国家 が お金 を 集め て 国民 に 均等 に 分配 する という システム は、 社会主義共産主義 の 考え方 です。  

ベーシックインカム という 制度 自体 は 資本主義 下 で 行なわ れる 制度 です が、 やっ て いる こと の 中身 は 完全 に 社会主義共産主義 です。   その 社会主義共産主義 の 土台 の 上 に いくら 資本主義 を 積み上げよ う として も、 必ず どこ かで 矛盾 が 起こり ます。 資本主義 と 共産主義 は 短期 的 には 共存 でき た よう に 見え ても、 必ず どこ かで 衝突 し ます。  

もう 一つ、 私 が ベーシックインカム に 賛成 でき ない 理由 が あり ます。  

根っこ の 部分 では、 共産主義 と 資本主義 は 共存 でき ない という いま の 話 と つながっ て いる の です が、 ベーシックインカム は、 結局 は 累進課税 と 同じ こと に なる と 考え られる から です。  

ベーシックインカム を 推進 する 人 たち の 中 には、 ベーシックインカム生活保護 と 違っ て 所得 制限 が ない ので、 現在、 生活保護 を もらっ て いる 人 たち も もっと 働く よう に なる など、 稼げ ば 稼ぐ ほど 得 を する と 考える 人 が 増え、 累進 性、 逆進性 の 不公平 感 が 減る などと 言う 人 が い ます。  

そんな こと は あり ませ ん。  

まず、 現在、 生活保護 等 で 働か ず に それなり の 生活 を し て いる 人 が、 ベーシックインカム に 制度 が 変わっ た だけで、 突如、 熱心 に 働く よう に なる とは 到底 考え られ ませ ん。  

また、 同じ 金額 を 国民 全員 に 支給 する という こと は、 支給 さ れる お金 の、 所得 に対する パーセンテージ が 所得 額 によって 異なる という こと になり ます。   たとえば、 月々 4 万 円 が 支給 さ れる ベーシックインカム が 導入 さ れ た と し ます。  

この とき、 年収 400 万 円 の 人 は 年収 に対して 1% の 支給 額 という こと になり ます が、 年収 4 億 円 の 人 は 0・01% の 支給 額 になり ます。  

これ は 不公平 でしょ う。  

結局 は 所得税 の 税率 は 高 所得 者 ほど 負担 が 大きい のに、 ベーシックインカム は 一定 額 なの です から、 累進 性 はより 強まる という こと です。   現状 の よう に 控除 という 形 で 税金 を 免除 する か、 ベーシックインカム によって 現金 を 支払う かの 違い は あっ ても、 それ は 取る 分( 税金) を 安く する か、 取っ た 分から 支払う かだけの 差 で あっ て、 累進 性 の 不公平 感 は 是正 さ れ ませ ん。  

お 金持ち( 多く 稼い で いる 人) は 所得 税率 を 高く し て 割合 として たくさん 税金 を 取ら れる か、 ベーシックインカム として 支給 さ れる お金 の 率 が 低く なっ て、 実質的 に 少ない 恩恵 しか 受け られ ない かの 違い が ある だけ です。  

かたや 税 として 取ら れる 率 が 高い、 かたや ベーシックインカム と し て もらえる 金額 の 率 が 低い という こと で あっ て、 どちら も 不公平 で ある こと に なんら 変わり は あり ませ ん。  

マイナス を 増やす か、 プラス を 減らす か( 繰り返し ます が、 ものさし は 額 では なく 率 です。 率 が 同じ なのが 公平 なの です) だけの 違い なので、 どちら も 同じ よう に 累進 性 を もっ て いる こと になり ます。   ベーシックインカム には、 明らか に 累進 性 が ある という わけ です。   累進 性 の ある もの は 不公平 です から、 私 は これ を 認める わけ には いき ませ ん。

つまり所得税と同様に累進性のあるものだからダメだという批判だ。ちなみに苫米地氏は所得税にも反対で、消費税を25パーセントで一本化して、他の税金をなくし、ベーシックインカムではなく福祉で低所得者を賄うようしようと提言している。

 私 が 考える 最も 平等 な 税金 は 消費税 です。 どんな 人 にも 同じ 比率 で かけ られる 税金 だ から です。 逆進性 の 問題 は、 還付 などの 社会福祉 の 方法 で 対処 する のが 正しい あり方 だ と 考え ます。  

です から、 ほか の すべて の 税金 は 廃止 し、 すべて 平等 な 消費税 のみ に 一本化 し ます。  

税率 について は 状況 に 応じ て 精査 する 必要 が ある とは 思い ます が、 現状 なら 25% 程度 で 十分 に 国家 財政 を まかなえる と 考え られ ます。 「25% なんて 高 すぎる」 と 思っ た 読者 も いる かも しれ ませ ん。 です が ほか の 税金 は 一切 なし と いう ところ が ポイント です。  所得税 も なし。 法人税 も なし。 相続税 も 贈与税 も なし。 酒税 も たばこ 税 も なし。 揮発油税 も 石油 ガス 税 も なし。 住民税 も 固定資産税 も なし です。  

この よう に 基本 的 に 消費税 だけに し ます。 関税 は 国家 経営 の 戦略 上、 ある べき と 思い ます。 財源 とは 意味 が 違う の です から、 ここ では 不問 に し ます。   この 案 の いい ところ は、 まず 国民 の 可処分所得 が 増える という 点 です。  

可処分所得 が 増える と、 その 分 は 通常 消費 に 回り ます。 お金 が 消費 に 回る と 景気 が よく なり ます。 しかも、 消費 が 増えれ ば、 国 に 入る 消費税 が 増え ます。 景気 が よく なり、 税収 も 増える という 一石二鳥 の 施策 です。  

さらに、 基本 的 に 脱税 が なくなり ます。   消費税 課税 事業者 が、 誤魔化し て 脱税 する という こと は あり え ます が、 消費税 を 支払う 消費者 が 脱税 する こと は 不可能 になり ます。   国税 の 査察 官 は、 この 消費税 課税 事業者 だけ( と いっ ても、 日本 に ある 企業 すべて です が、 現在 の 法人税 の 査察 と 手法 は 何ら 変わり ませ ん) を マーク し て 調べれ ば いい ので、 脱税 の 取り締まり も 集中 的 に できる よう に なる でしょ う。  

また、 第一 章 の はじめ に、「 納税 は 義務 では なく、 国民 の 権利 で ある」 と 書き まし た。  

消費税 に 一本化 し た 瞬間 に、 納税 は 義務 から 権利 に 変わり ます。 税金 を 払う のが 嫌 なら、 もの を 買わ なけれ ば いい( ぜいたく を し なけれ ば いい) わけ です。 支払う 側 が、 自由 に 選択 できる よう になり ます。 「いくら 税金 を 支払う のが 嫌 と いっ ても、 食料品 とか 衣類 とか、 どうしても 必要 に なる もの は 買わ なけれ ば なり ませ ん から、 その 分 の 税金 は 払う こと に なる のでは ない でしょ う か」  

その とおり です。 どんな 人 でも 公共 サービス を 受け て い ない という 人 は い ませ ん から、 税金 を まったく払わ ない という 選択肢 は あり え ませ ん。 国民 全員 が、 生活 必需品 を 買っ た 分 の 消費税 を 支払う こと で、 公共 サービス を 受ける 権利 を 得 られる こと になり ます。  

もちろん 非 居住 者 の 外国人 でも 同じ です。 彼ら も 警察 や 消防 の お世話 に なっ て いる こと は 言う までも あり ませ ん。 「消費税 に 一本化 し て しまう と、 低 所得 者 層 が 逆進性 に 苦しむ こと に なる のでは ない でしょ う か」   そんな 声 も 聞こえ て き そう です が、 これ は すでに お答え し た とおり で、 社会福祉 の ほう で 救済 すれ ば すむ 問題 です。  

衣食住 について 月々 一定 額 の チケット を 発行 し て、 低 所得 者 層 が 生活 できる よう に する とか、 医療 費 や 教育費 は 無料 に する とか、 そういった 福祉 政策 で 解決 でき ます。  

そう なる と、 こうした 社会福祉 を 受け られ ない 中間 所得 者 層 が 逆進性 の 影響 を 受ける という 指摘 も あり そう です が、 それ は 現状 の 税制 での 話 で あっ て、 所得税 撤廃、 住民税 撤廃 といった 政策 と 合わせ て 行なわ れる ため、 むしろ 楽 に なる はず です。 

ベーシックインカムで全員に金を配るのではなく、現状の社会福祉をアップデートすれば十分であり、それにプラスして、より平等な消費税で、税金を賄えばいい、というのが苫米地氏の意見だ。

 

素人考えではあるが、読んでいる限りは、苫米地氏がの意見が一番適切なんじゃないか、と思える。特に反論するところがない。ベーシックインカム推進論者も、低所得者の格差問題を解決できるなら、こちらの案に賛成するのではないか。

 

平等な社会ってのは、権力者以外の大半の人間にとって、誰もが望むところだろう。というわけで、大半の平民にはおすすめできる。

 

賛成反対限らず、平等な社会を実現したい、ベーシックインカムについて、しいては社会について理解を深めるためにも税金洗脳は読んでもらいたい一冊だ。

 

ちなみにこの本には、「消費税25パーセント」案を超える、「税金をなくす」案まである。

 

税金をなくすって……

 

気になる人はぜひ読んでもらいたい