新世紀SOS物語

とある魔法少女の終末旅行

なんていうか、いろんな人生がある

ネットはいい

 

部屋にいるだけで、窓を通して、いろんな人生を見ることができるからだ

 

イケメンも非モテも犯罪者もようつべマンも非モテもオタクも絵描きも外人も難民も金融マンもブロガーも詐欺師も経営者も会社員もプログラマーもゲーマーもホームレスも風俗嬢も老人も障害者も金持ちも貧乏人も見ることができる

 

そうやってただ見ているのは楽だ

 

何の責任も負わず、何者にも縛られず、何の努力もせず、神様視点で、人類を見下ろすのは気分がいい

でも、実際は、俺自身もその中の人類のうちの一人だ

いろんな人生のうちの一つだ

だからいつまでも見下ろすことだけしていくことは無理で、どこかで絶対に人間になる必要がある

 

何かに責任を持って、何かに縛られる、不自由な地上にいる人間にだ

 

地上は危険だ。銃弾が飛び交う弱肉強食の世界だ。生き残るには痛みも努力も必要になってくる

 

しかし、いつまでも神様でいられるわけじゃない。自分が空の上の存在だと思っていられるのは子供の時だけだ

 

いつまでも空に浮いていては、筋肉は衰え、地上に降りたち、いざ戦うとなった時、ただ敗残兵になる

 

いつまでも宇宙空間で気楽に浮いているわけにはいかない

 

今、地上に降り立たなければ、戦うだけの筋力を得ることはできず、ただ宇宙で空気がなくなるのを待つだけになる

 

それは自由に見えても自由ではない。真綿で絞められているだけだ

 

今、俺は地上で戦うことを強いられている

 

いろんな人生を見るだけじゃなくて、いろんな人生の一つになる

 

それが生きるということだ

 

 

生きます